腫瘍の放射線治療について

腫瘍の放射線治療について簡単にご紹介致します。詳しくはご相談下さい。

腫瘍の治療には大きく分けて3つの方法があります。

● 外科手術(局所治療)
● 化学療法(全身的治療・カテーテル等を用いた局所的治療など)
● 放射線治療(局所治療)

放射線治療が選択される状況として考えられるのは

● 完全な治療を目指す。
● 外科手術が難しい場所に腫瘍がある。
● 補助的な放射線治療(完全切除が困難な場合や、細胞レベルで腫瘍が残っているか、またはその恐れがある場合)。
● 緩和的な放射線治療(生活の質、いわゆるQOLの改善を目指す)

放射線治療器について

オルソボルテージ  500kV以下のもの
メガボルテージ   1000kV (1MV) 以上のもの

*当院の放射線発生装置はオルソボルテージです。

根治的放射線治療と緩和的放射線治療

●根治的放射線治療は、根治を目的とし、1回に少量の放射線量で多分割照射をします。
通常は週3〜5回の治療16〜21回(合計4〜6週間)
●緩和的放射線治療は、高線量を週に1回、3〜4週間 または
                 中線量を週に5回、1週間 などです。

根治的放射線治療が実際に行われるのは

● 補助的

・外科的マージンが不十分(切除周囲に細胞レベルで腫瘍の残存またはその恐れがある)
     肥満細胞腫、 軟部組織肉腫など
・外科手術が困難または不十分な場合
     脳腫瘍(脳幹、脳下垂体、脊髄腫瘍)
    切除不可能な腫瘍(鼻腔内腫瘍)

● 根治的治療が行われることの多い腫瘍

肥満細胞腫、 軟部組織肉腫、 鼻腔内腫瘍、 脳腫瘍、 肛門嚢腺癌、
外科的マージンが不良の腺癌、 肉腫 
など

根治的放射線治療が実際に行われるのは

・QOLの向上や、疼痛の緩和を目指し、場合により生存期間の延長が得られます。
・60〜70%のケースで効果が得られるとの報告があります。

● 緩和的治療が行われることの多い腫瘍

骨肉腫、 甲状腺腫瘍、 鼻腔内腫瘍、 猫の口腔内扁平上皮癌、その他
腫瘍の大きさや場所により外科手術不可能な場合

放射線治療の副作用

● 急性型副作用
● 遅延型副作用
 の2つがあります。

急性型副作用とは

皮膚のフケや湿性の皮膚炎、脱毛、重度な場合は「やけど」の様な症状を呈します。
通常、治療開始後2〜3週間ごろから始まり、通常のプロトコールが終了する4〜5週間頃がピーク
となって、治療が終了して2週間程度で落ち着きます。

遅延型副作用とは

放射線治療後6〜12ヵ月以上たってから起きる副作用です。
症状は、永久脱毛や毛色や毛質の変化、筋肉の萎縮、骨の壊死、皮膚の壊死などで、通常の
治療プロトコールで重度な副作用が生じるリスクは3%未満とされています。

放射線量の管理

リファレンス線量計

リファレンス線量計により照射線量を管理しています。

リファレンス線量計